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Webライターみちだあこのライターノウハウや雑記

大阪から銀座へ引っ越し、食料品や日用品の購入に奔放する日々

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生粋の大阪人である私が東京、それも銀座という大都会のど真ん中に移り住むことになったのは2006年のことだった。
九月の内閣総理大臣が小泉純一郎から安倍晋三に、ボーダフォンはソフトバンクに変わり、小中学生の自殺が相次ぎ、任天堂からはWiiが発売され、武豊騎乗のディープインパクトが伝説を残し、M-1グランプリでチュートリアルが優勝した時期だった。
世間が忙しく変化しようとしていたまさにそのとき、私自身も人生のターニングポイントを迎えようとしていた。

それまで特に東京への憧れもなく、かといって大阪を愛しているわけでもない。
漠然と大阪から出ようとは思っていたが、まさかよりによって銀座に身を置くことになろうとは予想もできなかった。
そもそも、「住むところあるのか」という疑問があった。

今でも「どこに住んでいるの」と問われて「銀座」と答えると「え、あんなところに住むところあるの」と返されることが多い。
私も当時は同じ気持ちだった。

今は引っ越したが、上京してはじめに住んだのはなんと一軒家だった。
といっても、テレビや雑誌で有名なデパートや高級店が建ち並ぶ通りよりも離れた箇所である。
華やかな繁華街とは違い、こちらの銀座は雑居ビルが押しくらまんじゅうのように寄せ合い人通りもまばらで静かな場所だ。
ひとくちに「銀座」と言ってもその顔は様々であると感じた。

住んで一週間もしないうちに、ここは人の住処としてはふさわしくないと思い知る。

交通の便はいい。徒歩数分に東京メトロ銀座線、丸ノ内線、日比谷線、有楽町線、さらにバス停は晴海通りを忙しく行き交い、東京駅までも歩いて20分もしないで到着する。ここまで交通の便がいい住処はないだろう。

ただ、食料品や日用品を手に入れる店がない。

引っ越してしばらくは銀座三丁目、昭和通りを渡ったところにある馬券売り場のそばに業務用スーパーのハナマサがあった。
他に食料品を手に入れるなら築地かデパ地下しかない。
そのハナマサは仕事帰りのサラリーマンや白衣を着込んだ料理人で溢れていた。
しかし、そこそこ繁盛していたはずだが、一年もしないうちに店はなくなる。

ある日私と同じように上京したてのOLに呼び止められる。
「ここってデパ地下以外に食料品買えるところありますか」
私はしばらく考えてから「ここに住んでいますが生協に頼っています。あとは月島方面へ行ったり」と答えた。
OLは「やっぱりそうなんですか」と、その表情からは仕事帰りに買い物ができないという焦りが見えた。
私も同じように焦っていた。

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デパ地下は高級食材のため毎日消費する食事にするにはコスパが悪い。
築地もその頃既に観光客向けにシフトし始めていたので、スーパーに比べて安いとは言えない。
ないよりクレジットカードが使えない(クレカのポイントを貯めることが趣味だった)

築地本願寺の裏側にある小さなスーパーか、バスに乗って東雲のイオンまで買い出しに行く。
もしくは生協や宅配スーパーにたよっていた。
自転車を購入してからは勝どき駅の地下にある文化堂や月島のドラッグストアパパスまで行っていた。
野菜は築地市場から離れたところにある八百屋が安いという噂を聞きつけてそこで買っていた。

そして問題は米だった。
東雲のイオンまで行ったとしても5キロの米を持ち帰るのは骨が折れる。
カートを持って行ってもいいが、当時は米食い虫と共に住んでいたので週一で買いに行かなければならない。
生協にも頼っていたが、なんとなく注文して翌週に商品が届くシステムに馴染めないでいた。
築地に米屋を発見して配達をお願いするが、一度、手持ちのお金がなく、配達のおじさんを玄関先に待たせたままコンビニのATMへ走ったことがあった。
恥ずかしい思いもあり、さらにやはり米をいちいち電話で発注するのが面倒だったのとそこまで安くはないので使わなくなった。

牛乳やパンはもっぱらコンビニで買っていた。
コンビニには困らないのはいい。
ナチュラルローソン、ローソン、百円ローソン、セブンイレブン、ファミリーマート、サークルKサンクスがあった。しばらくしてからミニストップも築地本願寺前にできた。

一時期は月に何万円もコンビニに消えていったこともある。

とにかく食料品や日用品を手に入れることが困難な街だった。

一箇所で全てが揃うイオンやイトーヨーカドーが愛おしくて仕方がなかった。

今の区長が中央区の人口増加の政策をしているおかげか、イオン系列のマイバスケットやピアゴというスーパーが増えた。
百円ショップもあり、ドラッグストアも増えた。

商業都市だった銀座も今では人がまともに住める街に変わりつつある。

と思ったがどれも築地や明石町だ。
銀座は相変わらず人が住む場所ではないと、これを書きながら改めて思う。

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みちだあこ

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シングルマザーでフリーのライター・編集者しています。 これからの目標は「取材件数を増やすこと」。取材してもいいよって方はお問い合わせからお知らせください。オカルト大好き。
コラム大阪東京銀座

みちだあこ みちだあこ • 2018年3月12日


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